その鮮やかさを

数週間前から村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」を読み返している。

しばらく読書から遠のいていると読むスピードも集中力も落ちるものだ...

 

彼ら/彼女たち、と僕とは、まるで宇宙の暗い空間に浮かぶ二つの

遊星のようにごく自然に引き合い、そして離れていく。(上:P26)

 

目を閉じてこの一節を唱えるのが好きだ。悲しい感情や、後悔のような主観的な表現ではなくて、淡々と宇宙の仕組みのように、物理で言うそれのように。

私たちもきっとそうだったのだろうと思うと、胸の内がなんだか滑らかになっていく気がする。(運命も必然も、勝手にそう呼んでいただけで本当はー)

 

そして、学生の時に読んだ印象と今とでは全然違うなあと思った。

あれからもう何年になるのだろう...